名探偵に甘美なる死を 感想(ネタバレあり)
最も、骨子としてはたまによくあるデスゲームもので、作中で自己言及されているようにマジに考えると主催側の負担がデカすぎるし、アンコントローラブルなことも多いだろうしでフィクションだと割り切って受け取ることが多いわけだが、本作はエピローグでちょっとロマンチックな理由が明かされて、モヤモヤした読了が清々しいものになっていた モヤる最大の要因はなんといってもVRまわりの描写で、フルダイブ型でもなさそうだけどかなりリアルですよーという状態が想像しづらいところだったかなあ
そこが掴みにくいところをそのVR空間で殺人事件が起きるけど、VR空間での殺人の重さが大したことないし、それが直接的に現実空間に影響を及ぼさないので(GMの匙加減次第なのは萎える)イマイチ緊迫感に欠ける感じがした 1作めと2作めの主人公がマッチアップする作品て他に何があったっけ…?パッと思いつかない…
せっかくのクロスオーバーなので、もうちょい佑樹と加茂の共闘がみたかったなというのが正直なところ
一応裏で佑樹も動いていたってことにはなったけど…加茂の負担を考えたら…
主なツイストとしては千景が実は弟だったのと、東として参加者の中に千景が混ざっていたというあたりか
トリックとしては傀儡館とドールハウス館でサイズ違いの会場を用意して〜ってのはVRならではだとおもったけど、VRとオーバーラップ状態で〜ってのはまあなんか、うん…みたいな………
1作めも2作めものっぴきならない状況をどう打開するかみたいなところが面白かったわけだけど、本作はそこそこコミュニケーションのとれる相手とラップバトルするだけだからそこがなぁ
相手が天才の女性というあたりでダークカシオペイアの再登板もあったり…?(先祖的な)と幾許かの期待もあったが、そういうわけでもなかった